本記事では海外FXの違法性について論じている。
当サイトに海外FX初心者から寄せられる声の中に、
「海外FXって違法ではないのですか?」
「海外FXで捕まるリスクはあるのでしょうか?」
「そもそも日本でハイレバトレードするのは違法って聞いた」
といった内容のものも多い。
確かに違法かどうかわからない状況ではなかなか海外FXトレードに踏み出せないだろう。
そこで本記事は海外FXの違法性について論じることで、海外FX初心者の不安や悩みを解決できればと思って執筆した。
海外FXが違法なのではないかと心配している方はぜひ一読してみてほしい。
目次
海外FXの利用は”違法”ではない
結論から言うと、海外FX業者を利用することに違法性はない。
安心して海外FX業者を利用してOKだ。
海外FX業者(海外サービス)に日本の法律は適用されない
「海外FX業者の利用は違法だ」と言われることが多いのは、日本の”レバレッジ規制”が原因。
(画像引用:「個人顧客を相手方とするFX取引に係る証拠金規制」一般社団法人 金融先物取引業協会)
2011年以降、日本では最大レバレッジは25倍までと定められており、25倍を超えるレバレッジについては法律で規制されている。
そんな法規制がある中、海外FX業者を利用すると、最大25倍どころか平均でも400倍ほどのハイレバレッジで取引できる。
「最大25倍までの規制があるにも関わらず、海外業者を使って25倍以上のレバレッジで取引するのは違法じゃないの?」というロジックで”海外FX=違法”という声が上がっているわけだ。
しかし、そもそも”レバレッジ規制が海外FX業者に適用される”という考え自体が間違っている。
日本の法律は「属地主義」のもと、原則として(※)日本の領域内でしか効力を発揮しない。
つまり“日本国内のFX業者”であればレバレッジ規制が適用されるが、”日本国外の海外FX業者”にはレバレッジ規制は適用されないのである。
そのため日本人が日本の領域外に所在を置く海外FX業者でハイレバトレードをしてもなんら問題はない。
- 海外旅行中に海外のカジノで遊ぶ
- 海外のインターネットカジノで遊ぶのはOK
- 海外サイトを通じてモザイクなしの無修正アダルトビデオを閲覧するのはOK
わかりやすく言うと、海外FX業者を利用して取引するのは上記と同じパターンというわけだ。
いずれも日本国内でサービスを展開していたりすると違法だが、日本の法律の及ばない”海外”ということでセーフなのである。
海外FXが”違法”になる2つのパターン
海外FXが”違法”となるのは以下の2つのパターンのみだ。
- 海外FX業者の日本居住者への勧誘行為
- 海外FXで得た利益があるのに納税しない(脱税)
1番に関しては海外FX業者が、2番に関しては海外FXを利用しているトレーダーが”違法”となる。
海外FX業者は日本居住者に対して勧誘行為をしてはならない
海外FX業者は日本居住者に対して勧誘行為をすると法律違反になる。
登録を受けない外国証券業者であっても、その取引相手が証券会社やその他金融機関等の場合、もしくは証券業者が「勧誘」及び「勧誘に類する行為」をすることなく国内居住者から注文を受ける場合は、国内居住者との取引をすることができます。
ここで言う「勧誘に類する行為」とは、「新聞、雑誌、テレビジョン及びラジオ並びにこれらに類するものによる有価証券に対する投資に関する広告、有価証券に対する投資に関する説明会の開催、口頭、文書又は電話その他の通信手段による有価証券に対する投資に関する情報提供」等が含まれます。
金融庁の記載にもあるように、ここでいう勧誘行為は「明らかに国内居住者へ日本語表記で広告を打つ」行為を指している。
- 日本のテレビCMをバンバン流す
- 雑誌の広告枠に掲載する
例えば上記のような行動が勧誘行為にあたる。
海外FX業者も上記のことは理解しているため、日本人居住者向けに大々的なプロモーションを行うことはない。
海外FXの公式HP日本語化はセーフ
海外FXの公式HPが日本語化されているのは勧誘行為に当たらないのかと感じる方もいるだろうが、あれはセーフだ。
というのも体的には、海外FX業者のHPは国内居住者向けではなく、海外居住の日本人向けに作られたものだから。
事実各海外FX業者のHPにはそのような旨が記載されているので確認してみてほしい。
【XMの公式HP】
XMTradingはJFSA(日本金融庁)の監視下にないため、金融商品提供や金融サービスへの勧誘と考えられる業務には携わっておらず、本ウェブサイトは日本居住者を対象としたものではありません。
引用:XM公式HP
【iFOREXの公式HP】
iFOREXは日本金融庁に登録のない、海外ブローカーで、本サイト・サービスは主に日本国在住者を対象としておりません。
引用:iFOREX公式HP
「そんなのアリ?」と感じる人もいるだろうが、確かに一理ある言い分である。
実際に海外居住者で日本語対応の公式HPのほうがありがたい方もいるだろう。
だからこそ金融庁もこの件に関しては目を瞑っているのが現状だ。
とはいえ、正直上記のような「海外居住の日本人向け」であることを明記していない業者を我々国内居住者が利用したとしても、罰せられるのは業者側でトレーダー側が罰せられる心配はない。
海外FXで得た利益も納税対象!利益が出たらきちんと税金を支払うべし
海外FXを利用するトレーダーに絶対に覚えておいてほしいのが”税金”の存在だ。
海外FXで得た利益も納税の対象となるため、税金を支払わないと法律違反となってしまう。
納税義務が生じる利益のボーダーは以下。
- 給与所得者(※1):年間20万円以上の利益
- 非給与所得者(※2):年間38万円以上の利益
(※1)給与所得者は「定職についており、副業・趣味としてFXをしている方」を指す。
(※2)非給与所得者は「定職についておらず、FXで生計を立てている人」を指す。
利益ボーダーを超えている場合は、確定申告して納税しよう。
また海外FXで得た利益は「雑所得の総合課税」に分類される。
累進課税が適用されるため、利益が増えれば増えるほど税率が高くなっていくことに注意だ。
脱税はバレる可能性があるので要注意
海外FXで得た利益を無申告で脱税できる可能性もないわけではない。
海外の銀行口座は日本の国税庁の管理下にないため、「海外FX口座→海外の自分の銀行口座」へ出金すればバレずに済む可能性もある。
(日本の銀行口座に出金すると、日本の銀行口座は国税庁の管理下にあるため100%バレる)
しかし“バレない可能性がある”というだけで、”絶対にバレないわけではない”。
日本の国税庁は海外の銀行口座に依頼して、日本人顧客の口座情報を開示してもらうこともできるのだ。
脱税がバレてしまうと、
- 未納分の税金の支払い
- 無申告課税(課税所得の15%~20%)
- 重加算税(課税所得の40%)
- 懲役(逮捕)
脱税した金額や、脱税する意図があったかどうかにもよるが、上記のような重い罰則が与えられる。
リスクの重さを考えると、管理人は絶対に納税することをオススメしたい。
以上が海外FXは違法なのかという問いに対するアンサーとなる。
極めて特殊な事例(脱税)を除いて、トレーダー側が海外FX業者を利用して罰せられることはない。
また海外FX業者側も「公式HP日本語対応」という”ややグレー”な部分はあるものの、日本の法律違反にならないように運営している。
安心して取引して大丈夫だ。
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