今回はXMの仮想通貨取引・ビットコイン取引について徹底調査してまとめてみた。
(公式サイト記載ナシということで、サポートへのヒアリングをベースにまとめている。)
ただ「XMでの仮想通貨取引はおすすめですよ」と胸を張って言えないのが本音のところ。
ボーナスに対応していたり、追証なしだったり見どころはあるものの、スプレッドが広くてレバレッジ倍率がもの足りない(最大5倍)のがネックだ。
「仮想通貨目当てでXMを利用する」というよりは「仮想通貨取引はあくまでおまけ」くらいで考えておいたほうがいいだろう。
XMではビットコイン含む5種類の仮想通貨FXが可能
現在XMでは下記5つの仮想通貨を取引できる。
- ビットコイン(bitcoin/BTC)
- ビットコインキャッシュ(bitcoin cash/BCH)
- イーサーリアム(Ethereum/ETH)
- ライトコイン(Litecoin/LTC)
- リップル(Ripple/XRP)
まずは取引可能な仮想通貨と取引条件を一覧で確認しておこう。
通貨ペア | 最大レバレッジ | 最小スプレッド | 最小取引単位 | 保有上限上限 |
---|---|---|---|---|
BTC/USD (ビットコイン) |
5倍 | 60ポイント | 0.01BTC〜 | 16BTC |
BCH/USD (ビットコインキャッシュ) |
5倍 | 5ポイント | 0.1BCH〜 | 197BCH |
ETH/USD (イーサリアム) |
5倍 | 3.6ポイント | 0.5ETH〜 | 450ETH |
LTC/USD (ライトコイン) |
5倍 | 0.6ポイント | 1LTC〜 | 1785LTC |
XRP/USD (リップル) |
5倍 | 0.0038ポイント | 300XRP〜 | 357000XRP |
XMで可能なのは「仮想通貨FX」通常の取引所での取引とは異なる
XMでの仮想通貨取引は、取引所を利用した時のように「日本円やドルで仮想通貨を買う」タイプではない。
FXと同様に“仮想通貨と他の通貨のペア”のポジションを保有して、エントリーと決済時の差額が損益になる仕組みだ。
- 実際に仮想通貨を保有するわけではない
- ビットコインウォレットなど、仮想通貨のウォレットは不要
- 空売りでのエントリーも可能
- レバレッジを効かせて投資金と同等量以上の仮想通貨の取引が可能
XMで取引可能な仮想通貨は「対アメリカドル(USD)」の形
2019年3月現在で取引可能な仮想通貨は「仮想通貨対ドル(USD)」の通貨ペアだけ。
- BTC/USD
- BCH/USD
- ETH/USD
- LTC/USD
- XRP/USD
表示されるレートも全てドル単位のものになる。
- 1ビットコインが430,000円の場合
→表示されるレートは3,892(ドル) - 1リップルが34.379円
→表示されるレートは0.31ドルの場合
XMのビットコイン・仮想通貨FXにおける4つのダメな点
取引手数料は無料だが、スプレッドがかなり広め
XMでの仮想通貨FXは”固定の手数料”は徴収されずに、取引毎にスプレッドが徴収される仕組み。
XMの公式情報によると、最小スプレッドは以下の通りだ。
通貨ペア | 最小スプレッド | 日本円換算 1通貨取引する場合 |
---|---|---|
BTC/USD (ビットコイン) |
60ポイント | 約6,600円 |
BCH/USD (ビットコインキャッシュ) |
5ポイント | 約600円 |
ETH/USD (イーサリアム) |
3.6ポイント | 約400円 |
LTC/USD (ライトコイン) |
0.6ポイント | 約66円 |
XRP/USD (リップル) |
0.0038ポイント | 約0.41円 |
実際の金額に直すと、BTC/USDで1lot(1BTC=90万円)のポジションでエントリーする際に差し引かれるスプレッドは60ドルだ。
日本円に換算すると約6,600円。
エントリー枚数に対する手数料比率は0.73%になるので、国内のビットコインFX対応業者と比べると高くついてしまう。
【XMと国内ビットコインFX業者のスプレッド比較】
業者名 | 手数料 |
---|---|
XM | 0.73% |
GMOコイン | 0.01% |
DMMビットコイン | 0.2% |
ビットフライヤー | 0.03% |
bitbank Trade | 0.0006% |
表を見ればわかるように、国内業者の3倍~10倍以上もスプレッドが徴収されてしまうことになります。
仮想通貨含めて、XMのスプレッド・手数料については下記のページで平均値を一覧でまとめている。
ロング保有・ショート保有でもマイナススワップが発生する
XMの仮想通貨ペアでは、エントリーポジションのロング・ショートを問わずにスワップポイントがマイナスになる。
「通貨間の金利差を埋める」という”口実※“のもと、各海外FX業者が設定している数値のこと。
日をまたいでポジションを持ち越すと、
- プラススワップ
→ポジション量に応じて口座残高が増える - マイナススワップ
→ポジション量に応じて口座残高が減る
となる。
※仮想通貨には金利が発生しないので、XMが何を基準にスワップを設定しているかが不明なため”口実”という表現を用いている。
例えばBTC/USDのスワップポイントは「買いスワップでー25、売りスワップで-10」。
1BTCのロングを保有した状態で日をまたいでしまうと、約25,000円口座残高が減ってしまう。
マイナスのスワップポイントは国内業者と比べても高い
スワップがマイナスなだけならまだしも、国内の仮想通貨取り扱い業者よりも金額が高いのがネックだ。
業者名 | 手数料 |
---|---|
XM | 25ドル(約2,800円) (買い) |
GMOコイン | 約360円 |
ビットフライヤー | 約360円 |
ザイフ | 約351円 |
現状仮想通貨取引の鉄板である「長期保有」でも、国内業者より不利な条件になってしまう。
必要証拠金がエントリー枚数の20%(最大レバレッジは5倍)で国内業者よりも資金効率が悪い
XMの仮想通貨取引の最大レバレッジは5倍。
仮想通貨取引ではレバレッジで国内業者に劣ってしまう。
【XMと国内業者の最大レバレッジ比較】
業者名 | 最大レバレッジ |
---|---|
XM | 5倍 |
GMOコイン | 10倍 |
Liquid | 25倍 |
Zaif | 7.77倍 |
bitbank Trade | 20倍 |
ビットフライヤー | 15倍 |
「海外FXな仮想通貨もハイレバ取引できそう」と考えていた人は、興ざめしてしてしまうことだろう。
(管理人も、この低レバを名にした時は拍子抜けしてしまった。)
最大レバレッジが低いだけでなく、ポジションの保有量が大きいほど必要証拠金が増えることになる。
レバレッジ | ビットコイン | ビットコインキャッシュ | イーサーリアム | ライトコイン | リップル |
---|---|---|---|---|---|
5倍 (必要証拠金20%) |
保有量3BTCまで | 保有量20BCHまで | 保有量40ETHまで | 保有量200LTCまで | 保有量3万XRPまで |
3.3倍 (必要証拠金約30%) |
保有量3~5BTC | 保有量20~40BCH | 保有量40~80ETH | 保有量200〜400LTC | 保有量3万~6万XRP |
2倍 (必要証拠金50%) |
保有量5~7BTC | 保有量40~60BCH | 保有量80~110ETH | 保有量400~500LTC | 保有量6万~9万XRP |
1倍 (等倍) |
保有量7BTC超え | 保有量60BCH超え | 保有量110ETH~超え | 保有量500LTC超え | 保有量9万XRP超える |
特に保有量が6BTCを超えたあたりから、証拠金取引の旨みがほぼなくなる。
土日・祝日は取引できない
国内業者ではいつでも売買可能な仮想通貨だが、XMでの取引可能時間は「月曜日の朝6時5分~土曜日の朝5時50分」のみ。
時間外はエントリーはもちろん、決済もできないのでポジションの持ち越しには気をつけよう。
土日・祝日取引できないのは、FX取引においては「あるある」だ。
XMの取引時間については、下記のページで詳しくまとめている。
XMのビットコイン・仮想通貨FXのメリット
仮想通貨FXでも追証なしのゼロカットシステム採用
XMは仮想通貨の取引でも追証なしのゼロカットシステムに対応。
絶対に入金した金額や口座残高以上の損失が出ない仕組みだ。
仮に明日ビットコインが1万円台までに暴落したとしても、マイナス分は全てリセット。
XM側が補填してくれる。
XMの追証なし・ゼロカットシステムの仕組みは下記のページで詳しく解説している。
100%入金ボーナスで付与された証拠金でも取引OK
XMの口座開設ボーナスや入金ボーナスは仮想通貨取引の証拠金としても利用できる。
たとえば、5万円しか資金が用意できない場合でもボーナスをフル活用すれば利用可能な証拠金は10万3,000円。
(内訳:口座開設ボーナス3,000円、入金ボーナス5万円、入金額5万円で計10万3,000円)
最大で50万円以上の仮想通貨を取引できる。
XMのボーナスキャンペーンを詳しく知りたい人は、下記のページを参考にしてみてほしい。
取引プラットホームはFX取引と同じMT5
XMではFX通貨と同じプラットホーム(MT5)で仮想通貨を取引できる。
国内業者のように、
- FX取引はヒロセ通商で
- 仮想通貨取引はコインチェックで
みたいな感じで口座を使い分ける必要はない。
もちろん口座資金の管理も一元化されるので「FX取引で得た利益をビットコインの証拠金に使う」みたいな芸当でも可能だ。
XMはMT4にも対応しているが、仮想通貨はMT5でしか取引できないので気を付けよう。
冒頭でも述べたが仮想通貨の取引だけに絞るなら、わざわざXMを利用しなくてもいいと考えている。
スプレッドや保有手数料、レバレッジなど、スペックは完全に国内業者の下位互換。
追証なしは魅力的が、最近では国内でも追証なしサービスを提供している業者が対応している。
唯一無二のストロングポイントはボーナスで証拠金が増やせること。
ただデメリットを補って余りあるか、と言われればそうではない。
最大レバレッジが大きくなったりと、スペック改善の予兆はあるので、今後に期待したい。
仮想通貨取引以外のXMの特徴・評判については下記のページでまとめている。
→XMの評判は悪い?XMTradingを海外FX歴7年の俺が13項目から独自評価!